全くの3DCG初心者が1日でVRChatアバターをBlenderで作ってログインする話-2-
3行まとめ
-1-はこちら
-3-できました
-1-までで、
-
VRCHATを遊ぶ用のアプリ、 VRChat
-
VRCHATにアバターをアップロードするためのアプリ
の4つのアプリがパソコンの中に用意されました。
VRChatでアバターを作ってログインするために必要なのは
- 「ダウンロードするアプリ」4種類 ・・・ OK!
- 「ユーザID類」3種類 ・・・ あと1個!
- アバター ・・・ あと1個!
です。 引き続き-1-で用意したGmail等のフリーメールアカウントをご持参ください。
中には、ユーザ登録とインストールだけ完了してしまえばあとはご自身でBlenderの教本で学ぶなり、改造フリー&再配布可のモデルをどこかしらで購入か入手してアバターはそれを使う、等予定の方もいると思います。
その場合本稿は「Unityのアカウントを取得し、SDKをUnityにインストールする」
項まで読んでいただければOKです。
肝心のアップロードに関することはまとめて-3-で書きます
必要なツールはそれで準備完了になります。
一先ずツールのダウンロードが完了した3DCG素人の自分が、残り4時間ほどで自作アバターをBlenderで作る話になります
そのうち3時間30分がここです。
残るユーザID1つを作成し、Blenderでアバターになる物体をモデリングします。
長くなるので下記からですます調を省きます。
↓↓↓
Unityのアカウントを取得し、SDKをUnityにインストールする
まずはUnityのアカウント取得
個人使用が目的でない方(会社のPCにインストールして共用利用する相手がいる等)の場合、下記方法を参照してのアカウント取得はしないでください。Unityの利用規約を確認してください。
インストールしたUnityのアイコンをクリックし、アプリを起動。
(5.6.3p1と書かれていますが古いバージョンです。 前ブログで指定された奴を使ってください。)
立ち上がったアプリの中央小さな青リンクをクリックしてアカウント登録を行う
ブラウザが立ち上がり、Unityアカウントの新規登録を行うページへ
2019/2/20追記
上記の画面古いですね、すみません。 create one という小さな青リンクを押さずとも、今のバージョンではGoogleと連携する等でアカウントを登録できるようです。
操作方法が分かる方はそちらで対応してもらっても大丈夫です。
EMAIL(ID代わり)、Password(アルファベットの大文字小文字が最低1以上、数字が1以上が混ざっている8文字以上の英数字)、Username、FullNameを表記に従って入力
記入したEmailアドレスに以下のようなちゃんと使えるメールかどうかの確認メールが来るので、Link to confirm emailをクリックして登録完了
一旦アプリの画面に戻り、登録したEmailアドレスとパスワードを入力すると、
アカウントライセンスの種別について確認が行われる
(これは自分のPCではすでに確認が終わっていてUnityを再インストールしても見ることが出来ませんでした。 以下の文は憶測をはらみます。ひょっとしたら最近のアップデートで表示されないかもしれません。表示されない場合はPERSONALになっていると思います。)
ライセンス形式の選択を行うのだが、PROとPERSONALの2種類がありその内PERSONAL(個人使用向け)を選択。PROは企業向けの使用料金を払う必要がある、Unityの性能を100%引き出せるいわゆるプレミアムアカウント
インストールしたPCでUnityを高額の商業活動に使う人がいる場合、またインストールしたPCが企業で使われている場合、PERSONALのライセンスを取得すると規約違反に当たる場合があるので、各々規約と使用状況と売上を確認すること
PERSONALライセンスを選択し、以下のような画面になればUnityのアカウント登録は完了。
赤枠で囲われているNEWをクリックし、新規プロジェクトの作成画面へ。
好きなUnityプロジェクト名と保存場所を指定して緑の「Create Project」を押すと長めの読み込み(HOLD ON)が走りUnityの大きなエディター画面が開かれ、一先ずプロジェクト登録完了。
Unityの大きな画面は開いたままにする
Unityの大きな画面は開いたままにする
次、
SDKをUnityに登録する
ここボタンとか小さすぎてつまづきやすいので注意
-1-で解説したUnityのインストールとSDKのダウンロードが完了していれば、Unityが勝手にVRChatSDKのことを、Unityにインストールできる何かだと認識してくれる
※なっていない場合はインストールしたばかりのUnityを一旦閉じてみたり、パソコンの再起動を図ったあと、再びUnityのプロジェクトを開いた状態にする。
インストール作業は残すところあと一つだけ。
Unityのエディター画面が開かれている状態でVRCSDK-.(中略)..unitypackageをダブルクリックすると、正常であれば以下のような状態になる
その状態で小さいがImportボタンを押す
読み込みが走り、読み込み画面が消滅したところで、インストールとアカウント登録作業が完全に完了。 Unityはいったん閉じて問題ない。
↓↓↓
Blenderを起動し、アバターを作る
ここからはSteamのアプリにインストールされたBlenderの話。
Steamのアプリを起動してログインし、 Steamのアプリのメイン画面で「ライブラリ」と大きめに書かれているところを右クリック。Steamのアプリジャンル一覧の中からソフトウェア(1)をクリックするとBlenderが出てくる。
ログインしてすぐのSteamゲームライブラリのなかには、ツールであるBlenderは入っていないので焦らず
起動ボタンで起動する。
ここから先は自らのスキルに合わせて色々ご自身でも資料を探してほしい。
今回、完全に初心者の自分が選んだのはコーヒーのマグカップ。
12月10日に始めてから11日にはそのマグカップでログイン出来たので、
思い立ってからちゃんと1日で作っていた
Cool and wacky avatar stuffs #VRChat pic.twitter.com/wJWpINDfCL
— ひらびき@VRChat (TwoLeaf765p) (@Hibihira_Mii) 2017年12月16日
VRChatに実際にマグカップ等ヘンテコアバターでログインしていると、結構面白がられる
3DCGやったことないけど、マグカップならいけそう、と思っていただければありがたい。
ブログの主題にもある通り、3DCG初心者がこのブログを書いているので、ここから先の説明だけはどうしても他の文献頼りになってしまい、補足説明も今まで以上に拙いものになってしまうことをお詫びします。。
↓↓↓↓
ここでそこそこ話の難易度が上がるので、多少身構えてほしい。
初めてのモデリングをするにあたって、参考にした約20分の動画を下に貼るが、
基本動画中で語られないがとても大切なBlenderの操作キーがあるので先に書いておく
CTRL+ S :ひとまずセーブ
CTRL + Z :最後に行った作業を1手戻る
動画の通りに完璧にはやはりいかない、見た目が崩れたり事故が起きたときはCTRL+Zで1手戻って落ち着いて一息つくこと。
なお、「1手戻る」は回数制限があり、最後の行動から初期設定だと20回(?)になっている。 それ以上は戻らないので、CTRL+ Sでこまめにセーブしておくことをお勧めする。
上限設定を変える方法は Blender 上限 戻る などで検索
セーブ画面は以下のようなものとなっている。
保存場所は自分がよく使う場所、Blenderプロジェクトの名前は今作っているものの名前あたりを指定して、右上のSaveBlenderFileを指定して保存する。
動画の途中でもこまめにセーブしておきたい。
Part1の内容は全部必要な内容で、
Part2の内容は前半の3:36が必要な内容。 計約20分の動画になる。
一時停止したり、巻き戻したりしてゆっくりでいいので着実に進めること。自分は大体3時間ほどかかった。
PART2の3:36秒時点でアバター用のマグカップは完成されているので、ここでセーブして動画は終了してかまわない。
残りのPART2の作業はポリゴン数と呼ばれるものを増やして見た目を滑らかにしたり、Blender内の写真撮影をきれいに撮るために調整したりしているので、アバター作成とは直接関係ないものになる点に注意。見た目が綺麗になるのでやってもよいが時短したい人はスキップしてOK
-3-でも説明するが、ポリゴン数とは「どれだけそのアバターがその形をかたどるためのデータ量が多いか」の指標であり、VRChatは現状7万ポリゴンまでのアバターしかアップロードできない。
2018年12月にポリゴン数制限が緩和され、2万だったのが7万まで使用可能になった。PART2をすべてやり切っても場合によっては7万までいかずにアップロード可能。マグカップに贅沢に7万ポリゴン使ってもほとんど処理負荷に変わりはないので好きにしてもらってよい。
上記を踏まえたうえで、
以下、マグカップ作成の解説動画
PART2の3:36秒時点でアバター用のマグカップは完成されているので、ここでセーブして完了すること
英語に困ったら
字幕よりも、実際に操作している画面に集中したほうが分かりやすいので、何言っているか分からなくても、一時停止やすこし巻き戻ってゆっくりと操作の内容を確認することをお勧めする。
分からないところがあればコメント等でそのわからない箇所の分秒を指定する連絡があれば以下に解説を随時追加する
─────動画内解説1───────
Part1 06:10「取っ手Pathの周りに円を張り巡らしてパイプ状にする」
多分ここがマグカップにおいて一番わかりづらく難しい
ここが無理でもアイディア次第で湯飲み等になるので飛ばしても構わない
”Path”というオブジェクトをコップの右側に配置し、ゆがませて取っ手の形にするところまではコップ部分とさして作業に差が無いので問題なく行けると思う。
問題はPathの流れに合わせて取っ手の形に円を張り付ける作業だが、Pathを追加したときと同じようにAddメニューの中からCircle-Bezierを選択し、2次元の円を作り出す。
作った円は右上のメニューでは Bezier Circle(ベジエ円)という名前で登録されている。
この円関係で作業が必要なのは2つで
- Pathの周りに円を張り巡らしてパイプ状にする
- 円の頂点数を減らす
特にPathの周りに円を張り巡らす作業でひっかかりやすいので日本語解説
・ObjectMode中にBezier Circleではなく、Pathを右クリックして選択した状態にする
・矢印の下にある小さなボタンを押す
・赤枠で囲われている Geometry の中の ”Bebel Object”にBezierCircleを指定する
(下の図はちょっと上のほうがゴチャゴチャしているが、矢印よりも下の部分だけを見てほしい)
するとPathのまわりにベジエ円の形をしたパイプが出来上がり取っ手になる。
────────────────
あと少しでBlenderでの作業も完了
↓↓↓
出来上がったアバターをUnityに持っていくため、調整して保存する
実は上にある動画で作ったマグカップは 言われた通りに作っていると超巨大物体になってしまっている。
(写真撮影とかが目的の講座動画だったのでリアルサイズは無視されていた)
VRChatでログインする際に、キャラクターより巨大なマグカップだったり、地面に埋まったマグカップでログインしたら面白いかもしれないがやや邪魔だし、かわいがってもらえない。
なので、ここから少し可愛がられるようなアバターになるために調整する。
先にBlenderの世界の中での縮尺の話をすると、Blenderを起動してすぐの状態(箱が一個置かれている状態)での1メモリが1mとなっている。動画の通りに作っていると50センチ~5メートルぐらいになってしまう。
これだと大体5m しかも地面に埋まってる( 画面中央の赤い線が地平線(高さ0) )
Blenderの中でメートル表記で座標を調整できるようにする機能があるので、その機能を使ってコップを約高さ10cm横18cmぐらいのサイズに調節し、さらに90cm浮かしてみる(触ってもらうために高さ重要)
Objectモードにした状態で右側のメニューを見て、画像矢印のマークを探す
Unitsメニューの中からMetersを選択する
コップにカーソルを合わせた状態でNキーを押すと右側メニューの左から新しいサブメニュー(パレット)が出てくる
かなりよく使うキーなのでNキー呼び出しは覚えておく
下の方にある Mesh Displayの中から Edge Info Lengthにチェックを入れて高さが出るようにしておく
コップを縮小させる
EditModeでマグカップ全体を選択(Aキー。これもよく使う)
キーボードSキーの拡縮機能で、カップの上辺から下辺までの高さがおおまかに10cmぐらいになるように拡縮する。
Nで出てきたサブメニュー(パレット)のDimension値のz値が高さになるのでそれを目安に。
エンターキーで拡縮を確定する。
コップを浮かせる
おおよそ90cmほど浮かせば背の高いアバターは屈んでくれて、低いアバターにも手が届くフレンドリー(?)なアバターになる
EditModeでマグカップ全体を選択(Aキー。これもよく使う)
矢印が3本または2本出ているはずなので、青い矢印を上に引っ張る。
Nで出てきたサブメニュー(パレット)のTransform値のz値が浮きの高さになる
これで小さいマグカップになった。
CTRL + Sでセーブを忘れずに。
本稿はほぼ完了、あと少し辛抱してほしい
アバターデータのファイルの保存フォーマットを変更する
このままCup.blender等のお好きな名前で保存したアバターデータをunityに持って行っても、Unity側が読める形式ではないので反応してくれない。
基本的にUnity側でBlenderのモデルデータを読ませたいときはUnityも読むことができる「FBX」というファイル形式にCup.blenderを変えて保存してやる必要がある。
拡張子もそのままCup.fbxになると考えて問題なし
Unityに読みこむとき、Blenderは高さがZ軸なのに対し、UnityはY軸が高さになる為、FBXを作って読みこませたら思いっきり前のめりに倒れていた・・・なんてこともあるので、保存フォーマットを変更したうえで変な設定にならないように調整する。
まずはFBXとして保存するメニューを以下の画面から選択、保存メニューを呼び出す。
FBXとしてBlenderから保存する際に以下のように保存オプションを適用してほしい。
VersionがFBX 7.4 binaryになっていること
Forward:の設定が -z Forwardになっていること
Up:の設定が Y up になっていること
普通のセーブの要領で、保存したい場所と付けたい名前を指定して保存完了。
本稿にて説明する内容はこれで終わり。
かなり長い戦いだったと思います。お疲れさまでした。
いよいよアバターの準備ができました。
後は作ったFBXデータをUnityに読みこませて アバターとしてVRChatに登録するだけです
アップロードに関しては次の記事に続きます